そもそも代謝ってなに?
「ダイエットしてもなかなか痩せない……」「体重は減ってもお腹のお肉が落ちない……」と感じたことはないでしょうか。もしかするとそれは“代謝”の低下が原因かもしれません。 代謝とは身体の中で起こるエネルギー変換のことを指します。食物などから摂取した栄養素を合成・分解することによってつくり出されたエネルギーが、消費されるまでの一連の過程が代謝なのです。
代謝は主に「活動代謝」「食事誘導性熱代謝」「基礎代謝」の3種類に分けられます。それぞれを詳しくみていきましょう。
活動代謝
仕事や運動など、日常生活のなかで身体を動かすことによって消費されるエネルギーが「活動代謝」です。代謝全体の20~30%を占めているといわれています。
日頃からよく運動している方や、農業や外回り営業などの仕事に携わり身体を動かすことが習慣化している方は、この活動代謝の割合が平均よりも高い傾向があります。身体を動かすことによって起こる代謝なので、家事や散歩、買い物によっても活発になります。
食事誘導性熱代謝
食事中や食事後に体温が上がったり、汗ばんだりしたことはありませんか。あれらは「食事誘導性熱代謝」が起こっている際に生じる現象です。
食事誘導性熱代謝とは、食物を摂取する際に起こるエネルギー消費を指します。食事をすることで身体の中で栄養素が分解され、その一部がエネルギーとなって消費されます。糖質は摂取量のうち約6%、脂質は約4%、タンパク質は30%が食事誘導性熱代謝によって消費されます。ダイエット中にタンパク質の摂取が推奨されている理由の1つですね。
基礎代謝
代謝のなかでも60%以上を占めているのが「基礎代謝」です。呼吸をする、心臓を動かすなど人間が生きていくうえで最低限必要な生命活動に消費されるエネルギーを指します。テレビを見ているとき、座ってぼんやりとしているとき、眠っているときでさえもこの基礎代謝は行われており、体内のエネルギーを消費しているのです。
基礎代謝を上げると痩せ環境が生まれる!?
私たちが生活していくなかで、最もエネルギーを消費する割合が高い「基礎代謝」。加齢とともに低下していく傾向があります。基礎代謝が落ちると血液循環が滞り、なかなか痩せにくい状態になってしまうことも……。そんなときは、健康的な生活習慣や適度な運動が代謝の維持に一役買ってくれます。身体の筋肉量を増やすことによって日常生活中に消費されるエネルギー量も増え、痩せやすい身体になる手助けをしてくれます。
身体を温めることも意識すると筋肉のポンプ機能が活発になりやすく、基礎代謝の回復を助けてくれます。