一見すると平和そうな国、それが日本。しかし、そんな日本でも水面下では激しい戦いが繰り広げられることもあります。「私が正しい。」「いや、私の方が。」「いやいや、そんなこと!」……相手を否定し、自身の主張を決して曲げることはない。本来温厚な人が多いはずの日本人同士でも激化してしまう古から続く戦いの系譜……そう、それは食べ物戦争です! 今回は管理栄養士がカロリーにポイントを置き、勝敗をジャッジ。あなたの推しは勝てるのか!? ぜひご確認ください。
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赤いきつねVS緑のたぬき
古今東西、犬と猿は相性が悪いと言われていますが“きつね”と“たぬき”も負けていません。特に東洋水産から発売されているマルちゃん「赤いきつね」と「緑のたぬき」の戦いは年々激化。もともとうどん派か、蕎麦派かというだけで論争になることもあるというのに、こんな商品が出てきてしまってはそれぞれの派閥はたまったもんじゃありません。
公式もこの盛り上がりに便乗し、2018年からは「赤緑合戦」と銘打ってプロモーションにフル活用しています。1年目、2年目と連続で赤いきつね軍が勝利をあげていましたが、3年目の2020年は緑のたぬきが悲願の初勝利。その後、歴史的な和解を果たしています。
かく言う私はというと普段は蕎麦派ですが、赤いきつね軍に所属しています(笑) あの、たっぷりお出汁を吸ったお揚げがたまらないのです。カロリーで見ると赤いきつねは1食(96g)あたり432kcal、緑のたぬきは1食(101g)あたり480kcal。同じ96gあたりに直すと緑のたぬきは461kcalになるので、赤いきつねの方が比較的…ちょっとだけ、ヘルシーということがわかります。(カロリーは関東販売商品にて比較)ということで、この勝負は赤いきつねの勝利!
エビグラタンVSエビドリア
忙しいお母さんや一人暮らし、小腹がすいたときの強い味方・冷凍食品。なかでも定番の一つと言っても過言ではないのがグラタンとドリアです。ニチレイフーズの「蔵王」は何度もリニューアルを繰り返し、美味しさをアップデートしている人気シリーズ。冷凍食品の人気ランキング上位の常連でもあります。
「ニチレイフーズ社員250人がリアルに回答! オススメ冷凍食品ベスト10」の4位には蔵王「えびグラタン」が見事ランクイン。対して同シリーズの「えびドリア」はランキング圏外でした。私的には腹持ちも良く、お米の味がしっかりしたドリアが好きなのですが……。
ではカロリーはどうなのかと言うと……えびグラタンは1個(210g)あたり316kcal、えびドリアは1個(210g)あたり363kcal。うーん……やはりお米がしっかり敷き詰められていますもんね。ということで今回の勝者はえびグラタン!……ですが、ドリアも美味しいのでおすすめです。
きのこの山VSたけのこの里
サクサクとしたクラッカーに2層チョコレートが“かさ”を添える明治「きのこの山」と、しっかりとしたクッキー生地とチョコレートのハーモニーが魅力の同じく明治「たけのこの里」。姉妹商品であるはずの2商品は幾年も昔から壮絶な争いを繰り広げています。
それぞれのファンが相手にひと泡吹かさんと日々侵攻を続けているイメージですが、公式にもその戦いは普及。明治が過去3回実施した「きのこ・たけのこ総選挙」では2001年、2018年はたけのこの里、2019年はきのこの山が勝利しています。
どちらも美味しく魅力的なお菓子ですが、カロリー視点ではどうなのか? 管理栄養士的には気になります(笑)パッケージを見てみるときのこの山は1箱(74g)あたり417kcal、たけのこの里は1箱(70g)391 kcal。1箱あたりの重量が異なるので1g単位で計算し直してみると……なんとどちらも1gあたり5.6kcal! たけのこの里はクッキーを使用しているので少し意外でした。ということでこの勝負、引き分け!!
ポカリスエットVSアクエリアス
運動のお供といえばスポーツドリンクですよね。数あるスポーツドリンクのなかで人気を二分しているのが、「ポカリスエット」と「アクエリアス」です。
Jタウン研究所が全国を対象に約1か月かけて行った「スポーツドリンクといえば『ポカリ』か?『アクエリ』か?」という検証。結果はポカリスエット派が568票、アクエリアス派が341票とポカリ派の圧勝でした。これは一般消費者による回答結果なので、主に味や飲み心地にもとづいたリアルな結果と言えるでしょう。
では管理栄養士のおすすめはどちらなのか。細かく調べてみると実は諸々違いがあるようですが、今回はカロリーに絞って見ていきたいと思います。ポカリスエットは100mlあたり25kcal、アクエリアスは100mlあたり19kcal。どちらも甘みがついた飲み物のなかではカロリーは低めではありますが、今回はアクエリアスに軍配です!
参考:Jタウン研究所「スポーツドリンクといえば『ポカリ』か?『アクエリ』か?」
まとめ
いかがだったでしょうか? 今回はカロリーに着目して食べ物戦争に決着をつけてみました。意外な結果もありましたね。ただ、どちらも美味しい商品であることは間違いないので、場面にあわせてどちらも楽しんでみてくださいね。