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副業も管理栄養士!?ダブルワーカーを選んだ理由とは【フリーランスへの道vol.1】

六角初美

「管理栄養士」兼「管理栄養士」として働く六角初美さん。週に3日は特別養護老人ホーム勤務、週に2日はフリーランスとして料理教室主催や食品メーカーのレシピ開発に携わっています。いわゆるダブルワーカーとして働く彼女の経歴や今後の目標について、今回は詳しくお伺いします。「フリーランスとして働きたいけど自信がない……。」「今の勤務形態が本当に自分に合っているんだろうか……。」等、働き方に悩む管理栄養士さん必見です!

こんな管理栄養士さんにお話を伺いました!

管理栄養士プロフィール(六角初美)

会社員時代、摂食障害に……栄養学に助けられその道のプロを目指す

えいようJoin:では、早速ですが管理栄養士を目指したきっかけを教えてください。

六角さん(以下敬称略):私の場合ちょっと特殊かもしれません。別に最初から管理栄養士になりたい!と思っていたわけではなく……もともと大学を卒業後、銀行で働いていました。普通の会社員ですね。ただこの会社員時代が激務で……。
ストレスで身体を壊し、摂食障害になってしまいました。治すため、周囲の力を借りながら食事含め生活習慣を見直しました。そこで初めて「食」や「栄養学」に興味をもったんです

えいようJoin:なるほど。もともとはまったく違う分野のお仕事をされていたんですね!

六角:身体が治った後、専門学校へ行き栄養士の資格を取り……ただ性格上やるならとことんまでやりたかったので産婦人科で実務経験を積みつつ、独学で管理栄養士の資格を取得しました。

えいようJoin:調理師の免許もお持ちと伺いましたが……?

六角:そうなんです! 病院や施設で働いていると調理師の方となかなか上手くコミュニケーションが取れないという話を耳にすることがあって……。
私の場合もともとレストランでバイト経験があったりして調理自体にも興味があったので管理栄養士の資格の他に、調理師の資格も取っていたんです。そのおかげか献立をつくる際に調理師目線で考えることもできるし、現場の調理師さんと対等に話をすることができるので、周りの管理栄養士仲間にもおすすめしてたんですよ(笑)
管理栄養士は栄養学のプロではありますが、調理のプロではありません。勝手がわからなくて現場で手を動かす調理師さんと衝突してしまう部分もあるのかな……と思って。そうしたら皆さん、調理師の資格を取りだして……厨房でのコミュニケーションが円滑になっていると聞きますね。

自分に合った働き方を模索し、フリーに転身!

えいようJoin:フリーランスとして働き始めたのはいつ頃ですか?

六角管理栄養士の免許を取得した4年後からですね。病院や施設での業務はもちろん大切だし尊いお仕事だと思っています。ただ働いていくうちに心がついていかなくなってしまって……。
病院での勤務中は「お見送り」をすることも日常茶飯事で、感受性強めな自分には仲良くなった患者様の衰えを目の当たりにしたりお別れしなくてはいけなかったり……というのはとてもつらかった。病院にはいろんな想いを抱えた患者様、ご家族様がいらっしゃるのでトレードマークだった笑顔も封印するように言われてしまいました。

えいようJoin:多くの方に関わるからこそ難しい部分でもありますよね……。

施設で働く様子

六角:そんななか、当時の勤め先で糖尿病教室を担当させてもらう機会があったんです。毎回参加を楽しみにしてくださる患者様がたくさんいらっしゃって!
「待ってたよ!」「また相談に乗ってほしい」「聞きたいことがたくさんあるの!」そんな言葉をかけてもらうたびに、「素直で正直なままの自分を気に入ってくれる人はたくさんいるんだ!」と思うようになりました。自分は組織の中ではなく個人で動いた方が、自分にも、そしてそんな自分を慕って必要としてくれる人にとっても良いんじゃないかと……。
ちょうどその頃、結婚や出産が重なったこともありライフワークバランスの見直しも兼ねてフリーランスに転身しました。

えいようJoin:そんな経緯があったんですね! でも、施設でのお仕事も続けていらっしゃるんですよね?

六角:そうですね。フリーランスで働くうえで、やはり現場の感覚というのも大事にしたくて週3日は特別養護老人ホームでパートを、週2日はフリーランスとして専門学校で講師をしたりクライアント様からいただいた案件をこなしたりしています。
それでも完全に組織に所属してお仕事していた時よりも時間に余裕がありますよ。自分のペースでお仕事を受けているので、プライベートの時間もしっかり取れています。

フリーランスは自分が主役 何事も自分の糧に

えいようJoin:フリーランスになったことで、何か変化はありましたか?

六角:そうですね、やはり心構えは変わりました。フリーランスは自分が主役です。自分の仕事に向き合う姿勢や努力が良くも悪くもダイレクトに評価に繋がります。求められる……いや、求められている以上の結果を出すためには常に知識や経験を身に着けていかなければならないな、と思っています。
あとは当たり前のことですが、時間や期限を守るとか(笑) でも実はおろそかになってしまっている人も多いと思います。細かいことですが、こういうことを地道に頑張れる人がフリーランスには向いていると思います。
誰しも「いつかこういう管理栄養士になりたい」「管理栄養士としてこんな仕事がしたい」と夢や目標を持っていると思います。それに向かって小さな努力をコツコツ続けていると自然とその人自身がキラキラしてくるし、良い縁が引き寄せられる気がします。

えいようJoin:なるほど! 六角さんもそのキラキラパワーで素敵なお仕事を引き寄せられているんですね!!

六角:そうですね(笑) そういえばえいようJoinさんからもテレビ出演、なんて大きなお仕事をいただきました。ちょうど「いつかは管理栄養士としてテレビに出たい」と周囲に宣言していた頃だったんです。出演者募集の案内が来ていたのでダメもとで応募してみたら、正式オファーがあってびっくり!

テレビ撮影の様子

えいようJoin:その節はありがとうございました! クライアント様からもイメージにぴったりだったとご好評いただきましたよ。

六角:よかった~!
「夢や目標は言葉にし続ける」というのも大事なポイントかもしれませんね。他にもお菓子メーカー様からいただいたお仕事で、数百人規模のお料理イベントの講師……なんてことも経験させていただきました。チョコレートケーキをつくったんですが、イメージキャラクターとのアドリブのやりとりもあったり大盛り上がりして楽しかったです!こういったお仕事もフリーランスで活動しているからこそ関われますよね。

えいようJoin:ご家族もフリーランスのお仕事に肯定的ですか?

六角:そうですね! とにかく業務に拘束される時間が減ったので、プライベートも充実させられています。そのなかで家族としっかりコミュニケーションを取ることで「お母さんは今こんなお仕事をしてるんだ!」「こういうことを目標に頑張っているんだな」と共通理解を得られていると思います。
実は病院や施設に所属していた時と比べて拘束時間は圧倒的に減ったのに、年収は当時の80%くらいあるんです(笑) それだけ自由に余裕をもってお仕事に向き合えているってことが、家族にも良い影響を与えているのかなって。

夢は子どもから大人まで食文化を学べる学校設立!

えいようJoin:今後の展望を教えてください!

六角:最終的には学校を設立したいと思っています。大人や子ども、玄人や素人関係なく栄養学や食文化を学べるような……。そのためにも今は人脈を広げられるよう意識してお仕事しています。食について総合的に学べる場にしたいので、茶道や華道や農業も取り入れていきたいんです。そこは私じゃカバーできないので得意な方を探している最中ですね(笑)

えいようJoin:とても素敵な目標ですね!

手づくりお菓子

六角:準備の一環と言いますか、学校設立の第一歩として自宅やイベントスペースで定期的に「花結」という栄養学や料理が学べる教室を開催しています。栄養学は本当に基礎的なことから、お料理は道具も材料も簡単に揃えられて、子どもも大人も誰でも気軽に作れる!がテーマです。
病院に勤めているときからうすうす感じていたのですが、私には「教える」というお仕事が性に合っているような気がします。振り返ってみると厨房業務時代も「教え方がわかりやすいね!」と言われ新人教育係に任命されていました(笑) 自分で意識して何かをする……ということはなかったのですが、自然とやっていることを周りに評価されるというのは嬉しいことです。「自分はどんな管理栄養士になるべきだろう?」と日々悩んでいる方も多いと思いますが、あえて意識せず自然のままに振舞ってみるのもよいかもしれません。案外、周囲があなたの良い部分を見つけてくれるかもしれませんよ。
もちろん夢は忘れずに。思い続けることで、やりたいことが向こうから寄ってきてくれることもありますからね!

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