予約管理や仕事の分担を始め、サロンでは綿密なスケジュール管理が必要です。働いている時間を最大限有効に使い、売上を伸ばすためには、一人ひとりの自己管理能力を高める必要があります。適切な時間管理さえできれば、忙しくても落ち着いて効率よく仕事に取り組めるのです。このコラムでは、スケジュールを組むうえでの重要なポイントをご紹介します。上手くスケジュール管理をして、仕事もプライベートも充実させましょう!

Beauty Parkに掲載しませんか?

美容サロンのWeb集客を低コストではじめる Beauty Park

※資料請求・審査は無料です

スケジュール管理はなぜ重要なのか

schedule

限りある時間を有効に使うためには、正確なスケジュール管理が欠かせません。なぜなら、スケジュールを最初にきちんと組んでおけば、その日は何をすべきなのかが一目で分かり、優先順位を立てながら仕事に取り組めるからです。また、あらかじめ時間配分しておくことによって、一つひとつの作業に集中できます。つまり、仕事の抜け漏れを防げるうえに効率化までできるということです。スケジュール管理による各メリットを、さらに詳しく見てみましょう。

スケジュール管理のメリット

to-do-list

スケジュールを立てることで、目標達成・業務完遂のためにどのような行動を起こすべきなのかが分かります。たとえば、以下のような形でやるべきことを洗い出すことが可能です。

・今日中にブログを更新する
・今週中にサロンのSNS50人フォローする
3日後までに店販を5,000円以上売る

このようにして何をいつまでにするのか可視化できるので、無駄な作業をなくし、本当に重要なことだけに集中して取り組めるのです。また、期日を明確にすることによって、何から始めたら良いのかが明らかになり、スムーズに仕事を進められます。

スケジュール管理を怠ると、やるべきことや優先順位を見失ってしまい、重要な仕事にきちんと対応できないということもあるでしょう。重要度の低い作業に時間を取られたり、本来はしなくても良い仕事が発生したりすることも考えられます。しかし、スケジュールをしっかり把握しておくことで、本当に大事な仕事に対して100%の力で取り組むことができるのです。

スケジュール管理のコツ

time-management

スケジュール管理の重要性は分かったものの、なかなか実行に移すのは難しいという方もいるのではないでしょうか。手帳を買ったものの、最初だけ使ってだんだん開かなくなっていった方はいませんか?あるいは、しっかり計画を立てたつもりが全然予定通りに進まないということもあるかもしれません。そこで、スケジュール管理を成功させるうえで押さえておくべきことをご紹介します。

所要時間を把握する

期日に合わせてスケジュールを入れていっても、なかなか上手くいかないことが多いです。このような場合、上手くいかない原因は一つひとつの作業にかかる所要時間を把握していないことにあります。仕事の所要時間を正確に知ることで、予定していた計画と実際の作業時間のズレが無くなり、スケジュール管理が上手くいくようになります。

所要時間を正確に知るためには、ある業務に取りかかり始めた時間と終了した時間を記録し、平均所要時間を割り出すことがおすすめです。あるいは、スマートフォンのタイマー機能を使って時間を計るのも良いですね。方法は何でも構わないので、下記のようにそれぞれの作業にかかる時間を正確に把握しておくことが大切です。

・ブログを書く…15
・サロンの清掃…30
・ディーラーとのやり取り…10

仕事ができる人ほど多くの仕事を抱えています。サロン内での信頼が厚く、期間内にしっかりと結果を出すため、さまざまな仕事が集中しやすいのです。それでも次々と仕事をこなせる秘訣は、正確なスケジュール管理にあります。つまり、それぞれの仕事にかかる時間を把握したうえでスケジュールを組んでいるからなのです。自分の能力や仕事にかける時間を知ることで、スケジュール管理だけでなく自己管理もしやすくなります。

効率化を考える

スケジュールを組むということは、限られた時間内にそれぞれ割り振った仕事を終わらせなければならないということです。つまり、どの仕事にもタイムリミットが発生するので、ダラダラと無駄に時間を使うことなく、どのような仕事であってもテキパキと進められるようになります。

ですが、それだけではスケジュール通りに予定を進められなくなることもあるかもしれません。仕事ができる時間は限られているからです。そのため、「効率化のためにできることはないか」、「する必要がない余計な作業はないか」などを常に考えることが重要になります。日頃からアンテナを高く張っておくことで、「この作業は○○さんに任せられる」、「これは毎日やらなくても問題ない」など、効率化できる部分を見つけやすくなるでしょう。それだけでなく顧客情報(カルテ)の電子化など、IT化を進めてサロン全体の効率を上げることもできます。

関連:IoT技術が美容室の新常識を作る!顧客満足度向上と美容師の働き方改革
関連:美容サロンにキャッシュレスシステムを導入するメリット・デメリット

余白を設ける

サロンでの仕事は対人が基本なので、さまざまなイレギュラーが発生しやすいです。お客様の遅刻、突然のキャンセルや時間移動、カウンセリング時間の超過など、いつ何が起こるか分かりません。イレギュラーな事態が起きた時は必然的にスケジュールを調整しなければならないのですが、ぎっしり予定を詰め込んでしまうと調整するのが難しくなってしまいます。

ですから、何か起きても柔軟に対応できるように、予定を入れない「余白」を設けることが大切です。それと同時に、各予定の前後に若干のゆとりを持たせることも、スムーズなスケジューリングには重要になります。

たとえば、9時にサロンへ着いていれば良いからといって、ギリギリの電車に乗るのは好ましくありません。電車は人身事故などで遅延や運転見合わせをすることが多々あります。ほとんどの方は10分~15分ほど早めに着くようにしているのではないでしょうか。仕事に関するスケジュール管理も同じです。ある程度余白の時間を作ることによって、予定通りに進めることができます。

優先順位を付ける

スケジュールを組むときに注意したいのが優先順位付けです。スケジューリングに失敗する多くの人は「緊急の予定・絶対にやらなくてはいけない予定」と「重要度の低い予定・やる必要がない予定」ばかりでスケジュールを組む傾向にあります。

一方、スケジューリングが上手い人の場合は「緊急の予定・絶対にやらなくてはいけない予定」と「重要度の高い予定」が良いバランスで組まれていることが多いです。特に意識したいのは「重要度の高い予定(緊急度は高くない)」を増やすことです。適切な優先順位を付け、余裕を持ってスケジュールを組むことによって「緊急の予定」や「重要度の低い予定」を減らすことができ、管理しやすくなります。今一度、自分の仕事内容や一日の行動を振り返り、優先順位について考えてみてください。

この際、自分の判断だけで優先順位を付けるのではなく、サロンで働く他のスタッフにも意見を仰ぐと、より精度が高くなります。自分では重要だと思っていても、他の人やサロン全体で見たら重要度は低いこと、あるいはその逆もあり得るからです。自分よがりなスケジュールではなく、サロン全体の利益になるような良いスケジューリングができるようにしましょう。

スケジュールを共有する

自分のスケジュール管理はできていても、サロン全体のスケジュール管理ができていなければ、効果は半減してしまうでしょう。仕事の抜け漏れや重複が起こるかもしれないからです。

「誰かがやっていると思っていた仕事を誰もしていなかった」
「他の人がしている作業と同じことをしていた」

同じ空間で働き、こまめに連絡を取り合っていたとしても、個人だけのスケジュール管理ではこのような状況が起こり得ます。また、お客様から予約時間を移動したいと連絡が来ても、担当スタイリストに直接予定を聞かなければ対応できないということもあり得るでしょう。

それを防ぐためには、サロン全体のスケジュール管理=それぞれのスケジュール共有が重要です。スケジュールを共有する方法はいくつかありますが、特にデジタルツールを活用すると管理しやすくなります。お客様の予約対応に関してはネット予約の導入がおすすめです。

今は、さまざまなスケジュール管理サービスが溢れています。アプリとしてリリースされているものも多く、誰でも簡単に管理・共有できるのです。ちなみに弊社ではGoogleカレンダーやサイボウズ、Chatworkなどを使って、一人ひとりの予定や抱えているタスクが分かるようになっています。

ツールによっては、それぞれの仕事にかかった時間を集計しやすくしたり、勤怠管理ができたり、リマインド機能があったりと、さまざまな便利機能が付いています。それぞれの特徴を把握したうえで、サロンに適したものを選ぶと良いですね。無料で提供しているものや、お試し版があるツールもあります。まずは無料のツールで様子を見てみるのも一つの手です。また、連携しているサービスもあるので、複数の管理・共有ツールを活用するのも良いでしょう。

関連:ビューティーパークネット予約サービス

余裕のある生活を送るために大切な3つのこと

やるべき仕事はこなせていても、常にせかせかと慌ただしく働いたり、ギリギリまで働いてプライベートの時間を削ったりするのは好ましくありませんよね。したがって最後にご紹介するのは、時間に追われる生活から抜け出すために押さえておくべき心構えについてです。これさえ実行できれば、落ち着きのある人として一目置かれるようになりますし、仕事とプライベートとの両立もしやすくなるでしょう。

適度に休む

忙しい人は常に仕事や時間に追われており、しっかり休憩を取ることさえできません。やるべきことがあるからと飲料ゼリーやカロリーメイトだけでお昼を済ませたり、休日でも仕事のことばかり考えて、果ては休日出勤したりしています。しかし、これだけ頑張っているにもかかわらず、仕事の緊張感がずっと続くので気が立ってしまったり、過労でミスが増えたりと良いことはありません……。

一方で、余裕がある人は違います。休息を取ることの重要性をきちんと理解しているので、しっかりオン・オフを切り替えて、休むべき時には十分に休むのです。昼休憩でリフレッシュすることで、午後も高いパフォーマンスを発揮できます。休日は趣味に打ち込んだり、家族や友人と出かけたりすることで心身にかかる負担を取り除くことができ、仕事でも100%の力を出せます。

つまり、効率よく働くためにはしっかり休むことが大切なのです。休むことに抵抗がある人もいるかと思いますが、だまされたと思って休息時間をしっかりと取ってみてください。休んだ時とそうでない時の差を実感するはずです。「休むことも仕事のうち」といわれているように、忙しい時こそ計画的に休みを取るようにしましょう。

何でも一人で抱え込まない

man-has-many-tasks

余裕がない人はすべての仕事を「自分でやらないと」と考えることが多く、自分の力量に合わない仕事であっても一人で抱え込んでしまいがちです。すると、一つひとつのクオリティが落ちたり、大事な仕事を見落としてしまったりする可能性があります。また、何でも抱え込んでいては時間がどれだけあっても足りないので、連日のように残業をしなければならないかもしれません。これではスケジュール管理をするどころではないでしょう。

他方、仕事ができる人は、周りに上手く仕事を割り振っています。自分でなければダメな仕事、他の人に任せられる仕事を見極め、適切に整理・分担しているのです。そのため、限られた時間の中でも余裕を持って仕事を終えられますし、それぞれのクオリティも良くなります。

そもそも「自分がやらないと」という考え方は責任感の強さの表れとも取れますが、別の側面から見れば傲慢とも取れるでしょう。自分の能力を過信し、他の人を過小評価していることに他ならないからです。あるいは他人を信用していないのかもしれません。ですが、自分のことだけにとらわれず、周りのことをもっとよく見てみれば、他の人の優れたところや信頼できるところに気づけるでしょう。そのうえで、できる人に仕事をお願いすると良いですね。

周囲を気にかける

「忙」という字は心を亡くすと書きます。ですから、忙しくしていると心の余裕がなくなってしまい、目の前のことだけで手一杯になってしまいます。そのせいで周りへの配慮や思いやりに欠ける言動をしてしまい、批判を受けることもあるでしょう。

ですが、心にゆとりのある人は周囲への気配りを忘れません。そのため、他の人からの人望や信頼も厚く、何かあった時でも協力してもらいやすいです。自分だけでは困難なことでも、誰かに協力してもらうことで上手くいくことは多くあります。サービス業では「目配り・気配り・心配り」が大切とよくいわれていますが、これはお客様に対してだけでなく、サロンで働く他のスタッフに対しても重要なことです。

スケジュール管理をして公私ともに充実させる

hourglass

今回はスケジュール管理をするメリットや、スケジュールを組むうえでのコツ、心構えについてご紹介しました。美容師やエステティシャンなど、美容業界に携わる職業は時間に追われがちですが、少し意識を変えて便利なツールを活用することで、適切なスケジューリングができるようになります。スケジュール管理とはすなわち自己管理をすることです。しっかり自分をマネジメントして公私ともに充実した毎日を送ってください。