「補助金を申請してみたいけれど、何をすれば良いか分からない」
「いつ、どうやって補助金を受け取れるのかきちんと知りたい」
そんな方のために、申請前から受給後までの流れをやさしく解説していきます。今回のコラムでは、美容サロンの間で人気の高い「小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>」について取り上げました。これから申請を考えている方はもちろん、既に申請済みの方もぜひ参考にしてみてください。

補助金に関わる全体の流れ

上の図は、補助金の申請段階から受給後までの一連の流れを示したものです。それぞれにかかる時間は以下のようになっています。

申請準備~申請完了まで約1か月。
申請受付締切~採択結果発表まで約2か月。
補助事業実施期間が最長約8か月。
事業終了~実績報告書提出まで約1か月。
報告書提出~入金まで約2か月。

つまり、申請してから補助金を受け取るまでに約1年かかります。

ちなみに事業効果の報告は、補助事業が終了してから1年後に行うものです。事務局からメールで案内が来るので、事業終了後1年経った日から30日以内に【様式14】事業効果および賃金引上げ等状況報告を提出します。受給から期間がだいぶ空くので今回のコラムでは詳細説明を割愛しますが、提出する書類は【様式141つだけなのでそれほど手間はかかりません。補助金を受給した事業者の義務なので、必ず期限内に提出するようにしましょう。

※各期間は過去の公募スケジュールを参考に算出しています。実際の期間は公募回によって前後することがあります。

関連:令和2年度第3次補正予算「小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>」スケジュール

申請までの流れ

それでは一つひとつの工程をより詳しく見ていきましょう。ここからは申請までにすべきことを簡単にまとめていきます。漏れがあると採択結果に影響があるほか、採択されても修正指示が出され、なかなか交付決定がされない(=事業を始められない)ということになるので、しっかり手順を確認してください。

申請に必要な書類を揃える

・【様式1】経営計画及び補助事業計画
・【様式2】宣誓・同意書
・補助金計算用資料
・直近の確定申告書(第一表、第二表)※個人事業主のみ
・収支内訳書(12面)または所得税青色申告決算書(14面)個人事業主のみ
・貸借対照表及び損益計算書(直近1期分)法人のみ

最低限揃えておくべき書類は上記の6点です。詳しくは申請書類の注意事項をご覧ください。

なお、【様式1】と【様式2】、補助金計算用資料についてはあらかじめ記入が必要です。公式サイトから最新の書類をダウンロードしたうえで記入しましょう。特に【様式1】はA4用紙5枚分と記入に最も時間がかかる書類であり、審査で最も重視されるものなので、しっかりと時間を設けて取り組むことをおすすめします。また、データの形式が定められているので、改変しないように注意しましょう。

一人で作成するのが不安な場合は、管轄先の商工会・商工会議所でアドバイスを受けることが可能です。任意提出の【様式4】支援機関確認書を発行してもらうこともできます。最寄りの商工会または商工会議所に問い合わせて、作成を手助けしてもらうのも一つの手です。

GビズIDを取得する

引用:GビズID紹介動画(メリット編)

<低感染リスク型ビジネス枠>の申請・報告はjGrants(Jグランツ)という補助金申請システムを使って行います。このJグランツを利用するにはgBizID(GビズID)の取得が必須です。既にGビズIDを持っている場合は、この手順を飛ばして申請手続きに進んでください。

取得したことがない方は、申請前に余裕を持って取得申請をする必要があります。ただし、正式な手順で取得しようとすると通常約2週間かかるので、申請期限に間に合わない恐れがあります。

締切まで残り1か月を切っている場合は、まず暫定アカウントを取得しましょう。長くても2日間程度で取得できるので、締切を心配することなく申請手続きに進められます。ただし、交付決定までには正式なアカウントを取得している必要があるので、申請が終わって一段落ついたら、採択結果が出る前になるべく早く切り替え手続きを済ませてください。

また、GビズIDは一度取得すると、その他の補助金申請が円滑になります。今後は電子化が進み、電子申請でなければ申請できない補助事業が増えるといわれています。事業を営んでいる方はぜひGビズIDを取得しておくのがおすすめです。

Jグランツに入力する

引用:jGrants公式サイト

すべての準備が整ったら、いよいよ申請です。必要事項をJグランツに入力し、各種書類をアップロードしてください。ちなみにJグランツは一時保存が可能なので、すきま時間に少しずつ申請を進めることができます。また、申請準備と並行してある程度入力を済ませておけば、申請間際でも焦ることなく手続きできるでしょう。パソコンの操作に慣れている方であれば、それほど時間をかけずに申請完了できるはずです。

ただし、Google chromefirefoxMicrosoft edgesafari以外のブラウザでは申請上のエラーが生じてしまいます。これら4つ以外のブラウザ(Internet Explorerなど)は利用しないよう注意してください。また、WindowsmacOSAndroidそれぞれで利用できるブラウザが異なります。詳しくは公募要領をご確認ください。

入力方法は至ってシンプルですが、入力間違いのないように手引きを見ながら進めると良いでしょう。個人事業主用と法人用にそれぞれ入力手引きが用意されているので、あらかじめダウンロードしておくのがおすすめです。なお、申請期間最終日はJグランツへのアクセスが集中し、申請できない恐れがあるため、締切の1週間前には申請できるようにしておきましょう。

関連:Jグランツ入力手引き【個人事業主用】
関連:Jグランツ入力手引き【法人用】

採択結果発表から補助事業終了までの流れ

申請内容の審査が終わると、申請時に入力したメールアドレス宛に採択・不採択の連絡が届きます。なお、Jグランツのマイページからも申請状況のステータスの確認が可能です。

ここからは期限や事業内容を意識しつつ、より慎重に進めていく必要があるので、各工程で気をつけるべきことをまとめました。今のうちにきちんと把握しておき、いざ事業を行うとなった段階で慌てないようにしましょう。

申請内容を修正する

申請内容に不備が無ければ、採択通知と同時に交付決定通知が届きます。交付決定とは、補助事業を行う許可のようなものです。つまり、交付決定されて初めて補助事業を開始できます。

しかし、申請内容に不備があった場合は交付決定通知書の代わりに補助金事務局より交付決定前修正依頼が届くので、その指示に従って必要箇所を修正し、交付決定前修正依頼申請書を提出しなければいけません。これを提出しないといつまで経っても交付決定がされず、補助事業を始められないうえ、仮に始めたとしても補助金を受給できなくなってしまいます。修正依頼が届いた場合は可及的速やかにJグランツで修正をしてください。

補助事業を行う

まず大前提として、補助事業は申請内容に沿ったものでなければなりません。様式1】経営計画及び補助事業計画に記載した補助事業計画から逸れることのないように注意してください。自分で機材を購入したり、商品を開発したりする場合は大丈夫だと思いますが、他社に外注する際は特に気をつける必要があります。補助事業として行うことを詳しく説明してから発注するようにしましょう。

ちなみに、事業内容の変更などが発生した場合は、事前に計画変更の申請をして承認を得なければなりません。念のため、事務局へ変更可能かどうかの確認をしておくと安心です。

証ひょうを集める

補助事業を確実に行ったという証明のために、証ひょう(証拠書類)を揃える必要があります。仕様提示、見積、発注、納品、検収、請求、支払いなどの経理関係はもちろん、補助経費を使った購入商品や制作物の写真・スクリーンショットも提出しなければなりません。

納品間際や納品完了後にバタバタすると事業者も事務局も外注先もお互いに大変なので、あらかじめ必要な証拠書類を出してもらえるか確認したり、受け取った領収書などは通常のものと分けて保存したりするなどしておくと良いでしょう。

なお、補助事業に関係のある帳簿や証拠書類については、補助事業期間が終了した年度終わりから5年間の保存が義務付けられています。場合によっては事務局から提出を求められることもあるので、しっかりと管理するようにしましょう。

実績報告から受給までの流れ

補助事業が終わったからといって気を抜いてはいけません。補助金を受給するまで、あともうひと踏ん張りです。補助事業が問題なく終わったことを報告し、それを審査してもらいます。この工程を経てようやく補助金の受給が確定されるのです。最後までしっかりやり遂げましょう。

補助事業の内容を報告する

実績報告書は、補助事業が終了した日からから30日以内、または公募回ごとに定められている事業実施期間が終わった翌月10日までのいずれか早い日までに提出しなければなりません。

全事業者に提出が義務付けられているのは【様式8】小規模事業者持続化補助金に係る補助事業実績報告書と別紙5、別紙6です。そのため、書類を作成するには一定の時間がかかります。事業開始後から記入できる範囲で少しずつ進めていくと良いでしょう。ちなみに単価50万円以上の補助経費を使った事業者は【様式11-2】取得財産等管理明細表の提出も義務付けられています。

Jグランツ入力時には、【様式8】だけでなく用意した各種証拠書類も必要になるので、入念に準備することが大切です。

関連:補助事業の手引き

補助金を請求する

実績報告書をもとに補助金の確定審査が行われます。問題なければ交付決定通知書に記載の額と同じ額の補助金を受給できますが、目的にそぐわない内容であった場合などは減額・交付取消処置も有り得ます。この段階で決定した交付額が実際に受け取れる金額です。確定通知が届いた後は、速やかに補助金の請求をしましょう。

提出する書類は【様式9-1】小規模事業者持続化補助金に係る補助金精算払請求書のみです。振込先情報を記入する程度の簡単な書類なのですぐに記入できます。

書類に不備が無ければ2か月ほどで口座に入金されます。以上が一通りの流れです。

無駄なく確実に補助金を受給

今回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>に関わる申請から受給までの流れを解説しました。全体の流れを把握しておくことで、初めての申請でも慌てることなくスムーズに事を進められます。一つひとつの工程を分解してみることで、それぞれの段階でやるべきことが整理され、滞りなく補助金を申請・受給できるでしょう。

なお、ビューティーパークカレッジでは美容サロン様限定で<低感染リスク型ビジネス枠>の無料申請サポートを行っています。一人で申請することに不安を感じている方は、申請前にぜひ一度ご相談ください。

ご相談・お問い合わせはこちらからどうぞ

※備考欄に「経営サポートパックについて」とご記載ください

関連:小規模事業者持続化補助金って何?とってもやさしい公募要領解説
参考:令和2年度第3次補正予算「小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>」公式サイト
参考:丸わかり!小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>

※当記事は執筆時(20217月現在)に施行されている法律に基づき、関連参考資料を精査したうえで作成しております。法律の改正が生じた場合・法に違反する内容があると発覚した場合は予告なく記事の修正または削除を行います。ご理解のうえお読みください。