脂肪細胞（アディポサイト）は、人間の体内に存在する細胞の一種で、主に脂肪を蓄える機能を持っている点が特徴です。体内のエネルギーバランスを調整する重要な役割を果たし、過剰なエネルギーを脂肪として蓄積し、必要時にこれを分解してエネルギー源として体に供給します。
脂肪細胞は主に皮下脂肪として体全体に分布し、体温調節やクッションとしての物理的保護機能も担います。脂肪細胞は大きく分けて2つです。1つはエネルギーの貯蔵に関わる白色脂肪細胞です。もう1つはとくに乳幼児に多く見られるもので、体温を生成しエネルギーを消費する褐色脂肪細胞です。
脂肪細胞の過剰な蓄積は肥満の原因となり、糖尿病や心臓病などの慢性疾患リスクを高めます。そのため、適切な体重管理と健康的なライフスタイルが重要です。近年、脂肪細胞は単なるエネルギー貯蔵庫ではなく、様々なホルモンやサイトカインを分泌する内分泌器官としての役割も注目されています。このため、脂肪細胞の研究は医学や健康科学の分野で重要視されています。
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