サロンで働くスタッフの中でも、特にお客様から信頼されているスタッフは、成績優秀な営業マンと同様、お客様にヒアリングをする際に、顧客との関係値や距離に応じて質問方法を変えているのをご存知でしょうか?
今回は「優秀な営業マンが操る、質問やヒアリングの仕方」について記載いたします。
実はとても簡単な質問方法なので、サロンのスタッフがお客様にそれとなく質問する際にもかなり効果的に活用できると思います!

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お客様との距離感、タイミングで質問方法が違う?

サロンに定期的に来る営業マン(取引業者)と、飛込みなどでセールスに来る初めての営業マンとでは、オーナーとの信頼関係の強さが違うので、距離感も違うと思います。もし、以下のような会話のやり取りがあった場合に、信頼しているいつもの営業マンなら回答しますが、初めての営業マンには回答したくないと感じる事はありませんか?


営業マン
「オーナー、ここ最近なんか良いことありました?」
「今、一番のお店の課題って何ですか?」

当然、見ず知らずの人にいきなり質問されたら回答したくない事ってあると思いますが、これは自分と友人関係、自分と町でアンケート収集している方との関係、自分と相手の心の距離が違う状態と同じだといえます。

一方、こういった質問だったらいかがでしょうか?


営業マン
「オーナー、この料金って、昔から変わってないですか?」
「あのスタッフさん、笑顔も良くってハキハキしていてとっても優秀そうですね、やっぱり成績も一番ですか?」

先ほどのものより回答しやすいと感じたり、今までも回答していたりするケースもあるのではないでしょうか?

心と心の距離

自分と相手の心の距離を縮める為には、相手によりますが一定の時間が必要であり、初めてお会いした日よりも、2回目、3回目と徐々に打ち解けていき、相手との関係性も強くなっていく事が多いかと思います。相手との距離がまだ近くない場合は、より回答しやすく質問しないと答えてもらえない事もありますし、逆に不信感を持たれるかもしれません。一見この距離を縮めるのは難しいように感じますが、少しの工夫でカンタンに距離を縮めるコツがあります。

よく町で見かける具体的なシーン

クローズドクエスチョンの違い

距離を縮めるコツは「クローズドクエスチョン」と「オープンクエスチョン」を上手に使い分ける事です。皆さんはこの言葉を耳にしたことはありますか?これを使いこなせばお客様の反応は変わりますよ。

クローズドクエスチョンのメリットとデメリット

クローズドクエスチョンとは、回答者側が「2択」で回答できるようにする質問方法です。「yes」か「no」、「1個」か「2個」、「〇(マル)」か「×(バツ)」のように、二者択一で回答する側が回答しやすい質問です。相手との距離がまだ遠く、もっと距離を縮めたい段階、相手からの信頼度がまだ十分でない場合には、警戒心もあることから、答えたくない質問や答えにくい質問もあるでしょう。そういった場合に、二者択一のこのクローズドクエスチョンを使う事により、回答を得やすくなり、これを繰り返すことで質問者側は回答側の事を知る量が増えますので、距離を縮めたい時には効果的な質問方法です。

メリット
・二者択一なので次の話の展開を予測しやすい
・クローズドクエスチョンにより顧客の事をより知ることができる

デメリット
・二者択一の為、自由な回答が得られない
・同じく回答がどちらかしかないので、会話を広げにくい

オープンクエスチョンのメリットとデメリット

オープンクエスチョンとは、回答者に自由な回答を得る質問方法です。「どのように思いましたか?」「これについて意見を下さい」「昨日何食べましたか?」のように、相手が自由に回答できます。クローズドクエスチョンに比べて相手との距離、信頼関係が強い場合に、より効果的に活用する事で、会話が広がったりする効果があります。

自由な回答から想定していなかった回答(情報)を得られたり、その回答の為に回答者側は質問の回答を考える必要が出てくるので、欲しい情報を得やすくなったりします。

メリット
・回答に制限がないので会話が広がりやすい
・考えて回答するので課題やニーズに近い情報を得やすい

デメリット
・信頼関係がないと答えてくれない事がある
・想定外の回答によって話の展開が違う方向に進む可能性がある

信頼関係を構築できるまでは、「クローズドクエスチョン」によって回答しやすい質問でまずは相手を知る事を進めます。相手にとっても「この人は興味を持ってくれているんだ」と感じて頂く機会にもなります。相手の事を知ることで、相手との距離が徐々に近くなっていきます。そうなってきたら今度は「オープンクエスチョン」に切り替えましょう。これによって更に相手の思いや課題、ニーズをヒアリングしていき、相手との距離をもっと縮めることができます。
こうなっていけばあとは「クローズドクエスチョン」でも「オープンクエスチョン」でも、やり取りができるようになっていきます。

もし美容院でシャンプーを販売したい時は、
クローズドクエスチョンの例「お客様が今お使いのシャンプーはオーガニック系のものですか?」
オープンクエスチョンの例「どういった時にシャンプーを変えよう!って思いますか?」
のような使い分けをしてみてくださいね。

まとめ

冒頭では、とても簡単と書きましたが、実はこの「クローズドクエスチョン」や「オープンクエスチョン」は、普段の生活でも普通に使っている質問方法でもあります。

スタッフがお客様に何かをオススメする場合でも、最初は「クローズドクエスチョン」と「オープンクエスチョン」を意識したヒアリングの仕方を指導しておけば、慣れていく事により自然とできるようになっていく方も多くいらっしゃいますので、是非参考にしてみて下さい!

カレッジでは、エステサロンに向けた接客術をテーマにしたコラムも書いていますのでご一読ください。