日常生活で身近になってきたキャッシュレス決済。みなさんはキャッシュレス決済ツールを利用していますか?
キャッシュレスと一概に言っても多数の種類のツールが出回っています。
どのようなシステムなのか、一体どのツールが美容サロンにおいて最適なのかわかりづらいですよね。
今回はサロンへのキャッシュレス決済導入におけるメリット・デメリットをまとめました。あなたのサロンに最適な決済方法は何なのか一緒に考えてみましょう!

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キャッシュレス決済とは?

普段キャッシュレス決済を利用していない方のために、まずはキャッシュレスとは何なのか解説をしましょう。キャッシュレスとは現金(紙幣・硬貨)を使用しなくて支払いができるシステムを指します。

キャッシュレスによる決済方法の種類(実際にお金を払うタイミング)としては主に3つあります。

①事前にプリペイドカードや交通系ICカード(suicaPASMOなど)、携帯端末に入金・チャージをする「前払い」
②買い物時に口座から引き落とされるデビットカードの「即時払い」
③クレジットカードの分割払いや、支払いを引き延ばすことができる「後払い」

急速に利用者が増えているスマートフォンを使った「QRコード決済」は、紐付けするカードや口座などで前払い・即時払い・後払いの選択をして使用します。

店舗に置いてあるQRコードをスマートフォンで読み取り、自分で支払金額を入力し決済処理を行う「ユーザースキャン」という方法と、スマートフォン上に自身の支払い情報が埋め込まれたバーコードを提示し、レジでスキャンしてもらう「ストアスキャン」の方法の2種類があります。キャッシュレス決済はカードのみならず、スマートフォンも主流となっています。

このようにキャッシュレス決済手段には多様なものが存在します。消費者自身が自らの消費行動や利用する場面(高額決済であれば高いセキュリティが確保された暗証番号方式・低額決済であればサイン等不要のタッチ式など)に応じて使い易い決済手段を使い分けることができます。

参考:経済産業省「キャッシュレス」

キャッシュレス決済の利用率は?

日本ではなぜキャッシュレス化が進まないのかという議論が頻繁になされますが、現在使用している人はどれほどの割合になるのでしょうか?日本では2016年の時点で約20%の消費活動にキャッシュレス決済が利用されています。電子マネーの利用が増えつつ、現金志向が強く、進展が遅いのが現状です。また、世界的に日本の貨幣は信用度が高いといわれているので、無理にキャッシュレスにしなくても・・・と考える人が多いようです。

しかし、新型コロナウイルス感染症が流行するなかで、感染症の予防策としてキャッシュレス決済が注目されるようになりました。不特定多数の人が触れる貨幣を通して感染するリスクを避けるためには効果的です。

貨幣に対して不衛生であるという認識は他国にもあり、中国では金融機関において紙幣の消毒を行い、再度流通させています。韓国では電子レンジで紙幣を加熱し消毒を試みた結果、火事が発生したニュースもありました。電子レンジでの消毒効果は明らかになっておらず、今回のように火事が起きる恐れもあるので絶対に真似をしないでください。

参考:福井新聞「新型コロナ防止へ中国で1080億円分の紙幣を消毒 現金「隔離」し再度流通させる対策も(2020/2/22)」
参考:時事ドットコム「電子レンジで紙幣加熱→発火 韓国銀行、「消毒効果不明」と警告―新型コロナ」

他国のキャッシュレス事情を例に挙げますと、お隣の韓国ではなんと96%の割合でキャッシュレス決済が行われているのです!この数値はなんと世界一!小規模な店舗に対して手数料の規制などを実施しているため、個人経営のお店などでも導入しやすい環境があるといった背景があります。消費者に対しても税金の還付制度もあるそうです。

他にはイギリスでは2012年のロンドン五輪を契機にキャッシュレス化が進み約70%と過半数の決済がキャッシュレスとなっています。カナダではキャッシュレス決済推進の為に、硬貨や小切手が廃止されるなどの動きがあり、現金を使用する割合が半分に満たない国では、国を挙げての推進活動が活発です。

因みに海外では「紙幣・硬貨が汚すぎる為キャッシュレスの推進がなされた」という事例があります!確かに海外のお金、特に紙幣は破れている・シミが付いているのは当然と言って良いほど汚いことが多いですよね・・・日本では紙幣を定期的に回収して新しい紙幣に切り替えているため、汚い紙幣が他国ほど流通していないのです。世界的にも日本円は美しいと驚かれているそうですよ。

参考:経済産業省「クレジットカードデータ利用に係るAPI連携に関する検討会(キャッシュレス検討会)(第9回)‐配布資料 資料3 ゲストスピーカー資料(株式会社野村総合研究所)」

キャッシュレス決済のメリット

サロン側のメリット

①経理の処理が楽になる
お釣りの用意や集金・集計などの現金管理や処理を行う手間が省けます。技術力向上のための練習時間の確保ができ、生産性の向上・業務効率化といった働き方改革が可能です。

②インバウンドに対応できる
キャッシュレスシステムを導入することで、訪日外国人観光客による消費支出増が期待できます。外国人は現金払いよりキャッシュレスでの支払いに慣れており、支払いがスムーズですので、会計時の手間が省けます。
訪日客の多い中国では60%以上人がキャッシュレス決済を利用しているので、利便性が高いキャッシュレス決済を導入することで、日本での消費活動も増えると予測されます。

③盗難・横領被害の減少
キャッシュレス化は犯罪抑止にもなります。現金は強盗や盗難のリスクが非常に高いのに対して、キャッシュレス決済はリスクがありません!実際に海外では、強盗被害件数が減少した事例があります。

その他にも、偽札が出回ることの防止にもなりますし、お金の動きが明確になるので脱税対策にもなります。

お客様側のメリット

①重たい硬貨を持たなくていい・紙幣がかさばらなくて済む
カードが入った小さな財布だけ、もしくはアプリをインストールしたスマートフォンだけを持つといった、ほとんど手ぶらの状態で買い物ができるようになります。

②キャッシュバックやポイント還元
今年の101日より消費税率が引き上げされ、消費活動が減少するのではという懸念がされました。しかし、政府による「キャッシュレス消費者へのポイント還元事業」が同時に始まったことで、消費減少の抑止となっています。
クレジット会社やアプリを運営している企業でも独自にポイント還元やキャッシュバックのキャンペーンが行われているので、現金を使って支払いをするよりお得に買い物・消費活動ができます。

③割り勘が簡単にスムーズにできる
脱毛サロンやネイルサロンなどで、友人や家族などのペアで来店・施術を受けた場合に割引するサービスがありますが、そのようなシーンで割り勘が簡単にできれば、スムーズな会計ができ便利です。ペア割引サービスを行っていないサロンは、キャッシュレス決済導入のタイミングで「ペア割引始めました!〇〇支払いで割り勘対応可能!」といったサービスの導入やセールストークを使っての集客宣伝も効果的です!

④セキュリティや紛失時の補償が徹底してある。
財布を紛失した際、クレジットカードやキャッシュカードなどは電話一本で使用を止め、窃盗の防止ができますが、現金の場合は動きが見えないのでそうはいきません。万が一悪用された場合なども殆どのサービスで補償がされるので安心です。

⑤ATMからお金をおろす手間が省ける
急遽支払いが発生して、入用になった場合などに即時支払いの対応ができます。ATMを探す手間が省けますし、手数料がとられることもありません。

⑥銀行アプリとの連動で収支の管理ができる、家計簿アプリとの連動
キャッシュレス決済をすることで、支払いの履歴が一度で確認できます。「今月は無駄遣いが多かったな。」「出費を抑えることが出来たから貯金に回そう!」など気付く機会が増えるので、節約が可能です。

他にも、国が現金を発行する手間やコスト(税金)が削減されるといったメリットがたくさんあります。

キャッシュレス決済のデメリット

次にキャッシュレス決済を利用するにあたってのデメリットと、併せて対策をご紹介します。

①災害に弱い、停電時に使えない
2019年は全国各地で災害が多く、なかでも停電トラブルが酷かった記憶がまだ新しいと思います。キャッシュレス決済端末の電源が入る状態でも、基地局が被災した場合は通信手段がなくオンライン決済が出来ません。電子マネーやクレジットによる決済をお断りし、お客様にご迷惑をおかけしたという話も多くありました。
しかし、停電時・通信が遮断された状況下(オフライン)でもカード決済ができる端末が存在します!一定の時間内にオンライン環境に戻さなければ決済データが消えるなどの制約があり、千葉県での台風による停電のように、10日以上の復旧の遅れが生じると難しいですが、いざという時には心強いツールですね。

②現金とキャッシュレス決済の二重管理の手間がかかる
現金とキャッシュレスの2種類の決済手段を取り入れている場合、それぞれ管理方法が異なり作業工数がかかってしまいます。導入システムを見直して負担軽減を思索しなければいけません。

③初期費用や手数料がかかる
サロン経営者が一番ネックになっているのはキャッシュレス決済を行うたびに発生する「手数料」ではないでしょうか。クレジットよりもQR決済のほうが手数料割合が低い場合もあるので、導入時には比較が必要です。また、手数料に関して、政府が引き下げの法案を検討しているので、今後手数料割合が低くなるかもしれません。

④資金回収サイクルが長い・入金が遅いものがある
現金支払いの場合は、直接店頭で現物のやり取りが出来ますが、キャッシュレス決済の場合は通信や処理の関係で入金が数日後、数週間後となる可能性があります。こちらも導入するキャッシュレスサービスの会社によって即日・翌日に入金可能なシステムがあるので、導入時に確認しましょう。

⑤詐欺行為・スキミング・ハッキングの恐れがある
カードを店員に渡すことでスキミングされる可能性があることに不安を感じている方が一定数いらっしゃいます。近年クレジットカードは消費者が自身で端末を操作して決済をするシステムが流通しているので、これらの不安要素は取り除かれていきそうです。

参考:キャッシュレス・ポイント還元事業

まとめ

キャッシュレス決済にも現金払いにもそれぞれの良さと欠点があります。しかし、世界的にキャッシュレス決済の割合が現金払いを上回っており、日本でも2020年の東京五輪や、2023年の大阪万博などの国際的なイベントを目前に、政府がキャッシュレス決済の推進・対策に取り組んでいるので、キャッシュレス決済の利用者数は今後も伸びていくと予測できます。その為、現金のみの支払い方法に偏るのではなく、キャッシュレス決済の対応が出来るように整備しておくと、お客様のニーズに応じて決済ができ、売上向上効果も見込めます。

「競合店・他社で導入している」という理由で導入する小売店も増えているので、「キャッシュレス消費者へのポイント還元事業」が実施されている今のうちに導入し、売り上げに繋ぐ工夫をしてみてはいかがでしょうか?増税後に増えたキャッシュレス決済ユーザーの対応や経理・事務などの業務負担軽減にも効果的です。

ビューティーパークカレッジではキャッシュレス決済システムや、それに伴うPOSレジの導入・相談を承っておりますので、検討されている方はお問い合わせフォームよりお問い合わせください。