「健康な頭皮は、毛穴のまわりがやや凹み、毛の生え際に隙間があります。いまの頭皮は、皮脂分泌がやや過剰な状態です。毛穴のまわりに凹みがなく、毛の生え際が皮脂で覆われています。皮脂は、肌を守るために分泌されます。カラーやパーマ、睡眠不足、喫煙、ストレスなど、肌にとってよくない負荷が皮脂分泌を促しますが、原因が解決されないと皮脂が出すぎてしまうのです」
カウンセリングシートをもとに診断した結果、皮脂分泌が過剰になっている原因は、睡眠とストレスでした。改善策は、早く就寝する曜日をつくることと頭皮のマッサージですが、ストレスが強い場合は+αで頭皮美容液を塗るとよいそう。皮脂分泌のバランスを整え、血行不良な箇所の栄養補給ができて、髪の生え変わりがよくなります。
「頭皮は、信号と同じで青、黄、赤の順に色が変化し、悪化します。いまの頭皮は、額付近に比べ、つむじのほうが髪の量が少なく、頭皮は少しピンク味を帯びています。これは、分け目を変えないことに起因します。分け目には、髪の重さで引っ張られて負担がかかっています。また、頭皮は弱いので、髪に含まれるメラニンで紫外線を防いでいますが、分け目が広がると頭皮が直接ダメージを受けてしまいます。分け目は、定期的にずらすことを心がけてください。1cmずらすだけでも、分け目のストレスははるかに軽減されます」
カウンセリングの時間は30分間ですが、これほど内容が濃いカウンセリングは初めてです。お客様から質問攻めにあい、時間内に収まらないこともあるそう。
2. 高周波マイナスイオントリートメント
ケープに着替え、いよいよ新井さんが開発した高周波の機械でトリートメントを受けます。
最初にトリートメントを受けるのは、なんと肩。
「まずは肩、首の血行を改善しなければ、その上にある頭皮の血行がよくなりません。温熱効果で血行を促し、髪の血液の流れをよくします。漢方では、髪を『血余(けつよ)』と呼ぶように、髪は血液の塊だからです。高周波の振動は、肌の表面より深部の血行をよくするので、効果が高まります。また、『細胞賦活(ふかつ)作用』という作用で、細胞を活性化させ、新陳代謝も促します」
上画像は、左肩のみトリートメントを受けた状態です。機械をあてた部分だけ赤くなっているのが分かります。
「細胞同士の摩擦熱で温めているので、実は機械自体はまったく熱くありません。ご自身の体内で発生した熱なので、火傷することもありません。赤みは少し経てば引くので、ご安心くださいね」
体感としては、機械をあてた部分が運動後のようにじんじんと温かく、心地よかったです。